2020年12月公開の歴史コメディ映画「新解釈・三國志」についてより知りたい方に、ほぼネタバレなしで詳細な情報をお届けします。(とはいえ、ある程度のネタバレは含みますので、気になる方は読まないでください。また、俳優さんたちは基本敬称略で書かせてもらっています)

特に、特定の俳優さん・女優さんが気になるけれど
映画館で観た方がいいかな? とお悩みの方の
参考になる記事にしています。
【映画「新解釈・三國志」について本記事で分かること】
☑ ネタバレなしのあらすじ
☑ この映画の主な見どころ
☑ 俳優さん別のオススメ度
☑ 感想
映画概要や予告・出演者情報のみ知りたい方はこちらをどうぞ。
「新解釈・三國志」ネタバレなしあらすじ
「新解釈・三國志」は、西田敏行扮する歴史学者・蘇我宗光(そがむねみつ)が、三国志に関する彼なりの新解釈を講義する、という形で進行されます。
つまり、物語は途中で何度も中断され、合間には蘇我の解説が挟まれる形です。
三国志で有名な話を切り取って、そこだけ映像化し、残りの部分は蘇我の説明だけでどんどん飛ばしていくスタイルとなっていますので、一つの物語として映画を楽しみたい人には正直、あまり向いていません。
三国志にあまり詳しくない人には、とてもわかりやすく観ることができるスタイルとなっています。
話の流れは、劉備(大泉洋)・関羽(橋本さとし)・張飛(高橋努)が桃源の誓いを交わすところから始まります。
劉備が黄巾の乱に挑みます。(ここで「あれ? 黄巾賊を降伏させたの曹操じゃなかったっけ……?」と疑問が浮かびますが、そこが新解釈なのでしょうか……?)
次に、劉備は曹操と手を組み、悪事を働いていた董卓との戦いに挑みます。
後に、劉備は孔明を軍師につけたため、曹操に国賊と認定され、孫権と手を組み赤壁の戦いまでがこの映画の大まかな流れとなっています。
豪華俳優陣の出演がこの映画の売りの一つですが、俳優さんによっては出演時間がとても短いのでご注意を。
「新解釈・三國志」おもな見どころ
なんといっても、俳優さんたちのギャグや絡み、演出を楽しむのがこの作品の見どころです。
三国志そのものは気にしなくて大丈夫。三国志という舞台を借りた二次創作だと思っているくらいで丁度いいです。なにせ、最初の桃園の誓いを桜の木の下でやるくらいなので。本気の三国志ファンはイラっとするかと思います。
ここからは、私の独断と偏見で、各俳優さんたちの印象をお伝えします。出演時間も、実際に計測したわけではないので印象です。(感想には個人差があります)
大泉洋(劉備)


主役は劉備(りゅうび)役の大泉洋
この映画は、「もし、大泉洋が突然三国志の世界に生まれ変わって劉備になっていたら?」のようなノリで話が進みます。
戸惑う大泉洋、楽しそうな大泉洋、そして、キリっとかっこよく劉備を演じる大泉洋、など、多彩な姿を観ることができました。大泉洋目当てにこの映画を観たい人には大変オススメだと感じましたよ。
ムロツヨシ(孔明)


天才軍師諸葛孔明(しょかつこうめい)を演じるのがムロツヨシ
三国志と言えば諸葛孔明。というくらい私は大好きな人なのですが、この映画で彼が見せる姿は、天才軍師——ではないです。
予告で笑いながら「ネバギバ」と言っているところからも予測がつく、ちょっといい加減でだいぶお茶目な孔明を演じています。とはいえ、もちろんかっこいい見せ場もあります。
ムロツヨシの演技で笑いたい!という人には向いているのかな。ただ、純粋な三国志の孔明ファンの方は観るのはやめておいた方が無難です。ムロさんに全く罪はないのですが、孔明好きなので時折イラっとしたもん、私。
橋本さとし(関羽)


関羽(かんう)を演じる橋本さとし
関羽が出てくると安心するんですよね。即わき道にそれそうな劉備を「三国志のストーリーに寄せさせる」役目を担っています。
真面目で堅物の関羽の雰囲気が出ていました。アクションシーンもあってかっこよかったです。もちろん声も素敵。
高橋努(張飛)


張飛(ちょうひ)を演じた高橋努
張飛は、超怪力の猛者として有名です。アクションシーンも見ごたえ十分。関羽とセットだからかもしれませんが、笑いと真面目のバランスも程よかったです。
橋本環奈(黄夫人)


孔明の妻、黄夫人を演じたのが橋本環奈
総出演時間はそこまで長くないものの、見せ場もあります。
鬼嫁の雰囲気だしてましたよ。ストーリーの都合上仕方がないんだけど、もっと見たかったなぁ。
岩田剛典(趙雲)


趙雲(ちょううん)役の岩田剛典
岩田剛典は、予告で観る数倍活躍していました。ギャグシーンも、キリっとした見せ場も盛沢山。
長い髪を振り回して華麗に舞う岩田剛典が堪能できます。馬上のシーンもかっこ良かったー。
渡辺直美(貂蝉)


董卓と呂布を手玉に取る絶世の踊り子貂蝉(ちょうせん)を演じたのが渡辺直美
渡辺直美のことを「時代考証的美人」としつこく言い続けるのは、ちょっと残念でした。
もちろん、劇場内では笑いも起きていたので、受け取り方は人それぞれ。
予告で観たままの雰囲気のみですし、そこまで出演時間は長くないけれど、インパクトはありました。
城田優(呂布)


三国志最強と言われる呂布(りょふ)を演じた城田優
出演時間はそこまで長くないとはいえ、赤兎馬(せきとば)に乗って戦うアクションシーンはとっても素敵でした。
もっと長く、城田優の活躍を見ていたかったなぁ、出演時間が短めなのが残念。
佐藤二朗(董卓)


暴君である董卓(とうたく)を演じた佐藤二朗
とはいえ、説明シーンが長く、実際に董卓を演じた時間はほんのわずか。
普段よく見かける佐藤二朗の雰囲気そのままでした。もちろん、董卓っぽさを醸し出しているシーンもあるのですが、いかんせん尺が短いのが難点。
個人的に、Amazonプライムビデオオリジナルドラマ「誰かが、見ている」の佐藤二朗がかなり好きです。
賀来賢人(周瑜)


孫権に仕える周瑜(しゅうゆ)を演じた賀来賢人
後半は結構ずっと出ていたし、顔を使ったギャグのお芝居も多数。話の流れ的にも大事なキャラクターの一人。
もう少し、周瑜の深いところが見たかったなぁと思いますが、尺的に仕方がないですよね。もちろん、長髪で中華風の賀来賢人、楽しかったです。
山本美月(小喬)


周瑜の妻小喬(しょうきょう)を演じた山本美月。
可愛かったのですが、出演時間が思った以上に短かったことが淋しかったです。もう少し台詞が見たかったなあ。
孫権(岡田健史)


孫権(そんけん)を演じたのが岡田健史
この作品全体に感じたのですが、名だたる名将を「バカ」扱いされることにちょっとイラっとしました。
孫権もそんな感じで演出されています。孫権ファンはおすすめしたくないかも。
でも、そんな「流される」孫権も岡田健史が演じると不思議とかっこいいんですよね。アクションシーンなどはありませんでしたが、印象深かったです。
小栗旬(曹操)


曹操(そうそう)を演じたのは小栗旬
馬上のシーンをはじめ、青い衣装が良く似合う。全体的な雰囲気もとても素敵で、もっと見ていたかったです。(ただのファンです、すみません。)
ギャグシーンはそういう切り口でなくても……と思ったのですが、もしかしたら男性向けなのかもしれないですね。
劉備が主役の話ですから、そこまでの見せ場はなかったですが出演時間はそこそこあったのでは……? と感じています。
「新解釈・三國志」感想
三国志は長い話なので、こんな感じでかいつまむしかなかたのかもしれないですね。
ナビゲーターの西田敏行さんのおかげで、話の流れはとても分かりやすく頭の中に入ってきました。
福田監督のギャグが好きかどうかで、この映画の楽しみ度はだいぶかわってくる気がしました。私にとっては、好きな笑いもあれば、ギャグがしつこすぎて苦手な部分もあり……。
でも、見たことを後悔する、というレベルではなかったです。有名な逸話を取り上げて、各俳優さんたちが演じる様子は見ごたえがあるシーンもたくさん。
そして、残念だと感じるコントシーンもちらほら。といった具合でした。特に、諸葛孔明そのシーン必要? って思うことが多かったかな……。(これは単に、私が孔明ファンなのも一因かも。)
この辺りのコントを楽しめるかどうかによって、だいぶ映画の評価は変わってきそうです。
映画を観るかどうかお悩みでしたら、予告をもう一度じっくり見てから決めるのが良いと思います。だいたい、予告通りの雰囲気で話は進みますので。あ、でも、予告を裏切ったのは岩田剛典でした。ほんっとかっこよかったので(コメディ映画という作品の都合上かっこよくないシーンもあります。すみません)、岩田さんファンの方には一度視聴をオススメしたいです。なお、余談ですが私はドラマシャーロックでディーン・フジオカと共演していた岩田剛典が大好きです。
ところで、コメディ映画ではないけれど三国志を映画として楽しみたい方には、ジョン・ウー監督のレッドクリフ三部作をおすすめします。これも、赤壁の戦いメインで描かれていて、とても三国志全部を語っているわけではないし、鳩と二丁拳銃、ならぬ二刀流にこだわりすぎだろって突っ込みたいシーンもあるんですが、とにかくアクションシーンにお金がかかっていて見ごたえ十分ですので、機会があったら見てみてはいかがでしょうか?
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「新解釈・三國志」はスピンドラマも熱い
こちらの作品には、「新解釈・三國志-異聞-」というスピンオフドラマも公開されているんです。
Huluでのみ公開されている思いっきり笑えるスピンオフドラマ。新解釈・三國志ファンとしてはドラマもあわせてチェックしておきたいですよね。
スピンオフドラマに関する詳しい情報はこちらです。
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