2025年1月17日(金)に公開されたばかりの話題作、大泉洋主演の「室町無頼」を見てきました!
135分という長尺ながら、飢饉と一揆を背景にした骨太なストーリーとアクションシーンに引き込まれ、まったく退屈しませんでした。
ブロマンス好きの私に意外な角度で刺さりまくった映画のあらすじと感想をお届けします。
室町無頼は骨太な時代劇に意外な角度から刺さる魅力!
飢饉と一揆という重いテーマを描いた『室町無頼』。大泉洋主演で、アクションのかっこよさ、
音楽と砂埃が醸し出す独特の空気感が漂っていて、どこか西部劇のような雰囲気を感じさせる一作でした。
さらに、男同士の深い信頼や葛藤、師弟関係に匂う緊張感など、観る側の想像を掻き立てる映画でした。(私の感性が歪んでいるだけなのかもしれませんが……)
室町無頼│あらすじ(ネタバレなし)
時は室町時代。飢饉が民を苦しめる中、蓮田兵衛(大泉洋)はその困難な時代に立ち向かう一揆の中心人物。
一方、かつての友であり今や道を違えた骨皮道賢(堤真一)が彼の前に立ちはだかります。しかし、彼らの間には確かに友情が残っていることが言葉の端々からうかがえます。
そんな中、骨皮に捕まっていた青年・才蔵(「なにわ男子」の長尾謙杜)を蓮田兵衛が引き取ることになるのです。二人の間には師弟的な関係が生まれ、物語は彼らを中心に動いていきます…。
室町無頼│感想
ここからは、室町無頼の感想をお届けします。
和風×西部劇の映像美とアクション
室町無頼は、アクションのカッコよさが際立っていました。
音楽や砂埃の影響、あるいは、主人公のカッコよさなどで、和風時代劇でありながら西部劇を彷彿とさせる空気感が魅力的です。ワイヤーを駆使した戦闘シーンや、静寂と緊張感を醸し出す演出も秀逸でした。
男同士の深い信頼と葛藤
蓮田兵衛と骨皮道賢の関係は、一筋縄ではいかない複雑さがありました。
かつての友人でありながら対立する立場となった2人の間に漂う深い信頼と葛藤が、物語に重みを与えています。
最終的な結末は衝撃的でありながらも、どこか納得感のある描き方でした。
SMを匂わせるような緊張感
序盤の少年と蓮田兵衛の関係性には、どこか緊張感が漂います。
才蔵は人前で縛られたまま屈辱的に排尿させられたり、ギリギリのところで助けられ、後ろ手に縛られたまま同行しなんとそのまま水の中へと落ちていく展開など、深読みするとSM的な描写が感じられる部分が印象的でした。
(長尾君、だ、大丈夫なの……これ……?!)って思ったんですけど、ひょっとしたら単に私の感性がヤバいだけかもしれませんね。
そして、才蔵の視点を通じて描かれる蓮田兵衛の強さと優しさが際立っているのも印象的です。
とにかく大泉洋がかっこいい!どこのシーンをとっても大泉さんのカッコよさに溢れています。
女性を含む三角関係
物語の中盤からラストにかけて登場する、松本若菜演じる芳王子が、関係性をさらに複雑にします。
堤真一演じる道玄の過去の恋人であり、大泉洋の今の恋人というポジション。
そのうえ、才蔵のハジメテを奪ってしまうことも含め、複雑な人間関係も独特の余韻を残しています。あのシーンがあるからこそ、泥臭い一揆だけではなく物語全体に深みを与えているのだと思います。
映画のテーマ性やラストの余韻
飢饉と一揆というテーマを通じて描かれるのは、「人間の信念と絆」でした。
蓮田兵衛の生き様や才蔵の成長、蓮田と骨皮の「友情」と呼ぶには厚すぎる深い人間関係。
ラストまでたっぷり見せて考えさせられる作品でした。
「室町無頼」はこんな人にオススメ
『室町無頼』は以下のような方におすすめです:
- 和風時代劇が好きな方
- アクション映画が好きな方
- ブロマンスやBL的な関係性に惹かれる方
- 映像美や音楽にこだわりを感じたい方
- 大泉洋が好きな方
ぜひ映画館で体感してみてくださいね。
追記:題字について
「室町無頼」の題字がめちゃくちゃかっこいいなってずっと気になっていたんですけど、あれは書道家・武田双雲さんによるものだとエンドロールで知りました!力強さと美しさが映画の世界観にぴったりで、納得のかっこよさですよね。パンフレットの表紙に使われていたのも納得です。
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