2020年12月公開のクライムサスペンス映画「サイレント・トーキョー」についてより知りたい方に、詳細な情報をお届けします。
【映画「サイレント・トーキョー」について本記事で分かること】
☑ ネタバレなしのあらすじ
☑ この映画の主な見どころ
☑ 作品概要
☑ ネタバレありのあらすじ
☑ 感想
映画概要や予告のみ知りたい方はこちらをどうぞ。
現時点では、私は秦建日子原作の
「サイレント・トーキョー And so this is Xmas」は未読です。
原作を知っていると感想はもう少し違うのかもしれません
西島秀俊さんの複数のインタビュー記事によると
やはり、原作ではもっと個々人の内面が掘り下げられているんですって。
役者さんたちは、この映画では語られなかった過去を心に秘めて
それがにじみ出るような演技をしたと言われていました。
映画「サイレント・トーキョー」関連書籍
東京カレンダー 2021年2月号
インタビュー:佐藤浩市×石田ゆり子×西島秀俊
公式サイトでみれる写真もお洒落でときめきます。
「サイレント・トーキョー」ざっくりあらすじ(ネタバレなし)
クリスマスイブの日。突然、渋谷の街が、爆弾犯に狙われる。
犯人の要求は現総理と対談すること。
現総理である磯山(鶴見辰吾)は、「日本を戦争ができる国にする」と公言してはばからない男だった。
爆発時間は18時。しかし、総理はテロリストとの交渉を断固拒否する。
一方、渋谷の街にはその爆弾騒ぎを、自分の目で見ようとたくさんの人たちが押し寄せていた。
警察官は、爆弾を探すが見つけ出すことができない。
街中で一人の男が、少し早い時間、冗談半分にクラッカーを鳴らした。人々はパニック状態になり、警察官たちが準備した規制テープも踏み荒らしてしまう。
18時に向けて始まる若者たちのカウントダウン。
何も起こらなかったとホッとした直後。
爆発はおこり、ものすごい爆風と共に辺り一面に炎や爆破物が広がった。
集まっていた人たちは、次々に負傷していく。現場にはさらなる混乱が広がっていく。
現場にいた刑事、世田志乃夫(西島秀俊)はふと上を見上げ、ビルの上にいる犯人らしき男を目撃した。慌てて建物内に入り、最上階まで駆け上がる。
しかし、そこで捕まえた男は本当の爆弾犯ではないと主張した。
真相を探す世田の前に、「犯人を知っている」という負傷した女が現れる。世田は女の言う犯人を、見事な手腕で捕まえた。
——果たしてその男が真犯人なのか——?
「サイレント・トーキョー」の見どころとこだわり
「サイレント・トーキョー」の一番の見どころはクリスマスイブの午後18時、大勢の人の集まる渋谷での大爆破シーンです。
コロナ禍の今となっては、こんなにたくさんのエキストラを集めるのも大変だろうし、いつ撮影したの?
そもそも渋谷でこんな大掛かりなロケが出来たなんてすごいなぁと思いながら、映画を観ていました。
実はこちら、総工費3億円をかけて、栃木・足利競馬場跡地の一部(およそ2万2000平方メートル)に、渋谷のスクランブル交差点を再現したオープンセットだったのです。
このセットは2019年7月~8月に建設され、2019年11月~12月にかけて撮影されました。
エキストラの人数は一日1000人、のべ1万人。
撮影には大型クレーンやドローンも利用されています。
出演者の西島秀俊さんも、インタビューで「こんな大掛かりなロケははじめて」と言われてましたよ。
作品内で爆破されたのは1回だけど
映画内で何度も角度をかえて再現されるよ。
やっぱり、これだけお金をかけたんだから
何度も大画面に映したくなるよね。
今でもそのロケ地は、「足利スクランブルシティスタジオ」という名前がついて現在も存在しています。今後、渋谷の撮影はここでされることが増えるのかなぁ。コロナが流行る前は、一般公開もされていたようなので、またそのような平和な日々が戻ることを期待しています。
「サイレント・トーキョー」主題歌と挿入歌
冒頭、楽しそうに山口アイコ(石田ゆり子)が買い物するシーンで流れるのは、AwichのPresentです。
手袋を選ぶ様子や、クリスマスの楽しそうな雰囲気にあいまったポップな音楽でワクワクしました。
また、この映画のエンディングで流れる主題歌、Happy X-masも、同じくAwichが歌っています。
「サイレント・トーキョー」あらすじ(ネタバレあり)
ここからは、「サイレント・トーキョー」の詳細なあらすじを載せています。
「サイレント・トーキョー」あらすじ【起】
クリスマスイブ。浮足立つ東京の片隅で一人の女が、夫の好物であるサンドイッチ、そしてプレゼント用に男物の手袋を購入していた。一方、大きな黒い袋を抱えた一人の男は物思いにふけった顔で、ショッピングモールを見下ろしている。
また、その数日前、須永基樹(中村倫也)、高梨真奈美(広瀬アリス)、印南綾乃(加弥乃)たちは合コンをしていた。
クリスマスイブ。浮足立つ東京の街の片隅で、一人の女(石田ゆり子)が手袋を、そして別の店で夫の大好物というサンドイッチを購入している。
大きな黒い袋を抱えた男(佐藤浩市)は、物思いにふけった顔で、楽しそうな人が行き交うショッピングモールを見下ろしていた。
オープニング後、少し時は戻る。
12月19日
須永基樹(中村倫也)、高梨真奈美(広瀬アリス)、印南綾乃(加弥乃)たちは合コンしていた。綾乃と須永をくっつけたい真奈美はあれこれ声をかける。一方、須永はあまり興味がない素振りで、むしろスマホを気にしていた。
「サイレント・トーキョー」あらすじ【承】
12月24日「恵比寿に爆弾を仕掛けた」と犯行予告を受けたテレビ局のスタッフは、現場へと走る。
実際に仕掛けられていたのは、殺傷能力のないものだった。
犯人は総理との対談を要求し、それがかなわないと知ると渋谷を爆発すると予告を出す。
そうして、野次馬たちの集まったクリスマスイブの渋谷で爆弾は爆発し、辺りは阿鼻叫喚に包まれた。
12月24日
テレビ局に「恵比寿に爆弾を仕掛けた」との犯行予告が入る。テレビ局員の来栖(井之脇海)と高沢(金井勇太)が犯行予告場所へと急いだ。クリスマスツリーの近くのベンチに、アイコ(石田ゆり子)が座っている。アイコは高沢をベンチに座らせ自分は立ち上がった。ベンチが一定以上の軽さになると下に仕掛けられた爆弾が爆破するという。
高沢をそこに残して撮影を依頼し、アイコと来栖は別の場所へと向かった。その時、来栖の手には犯人からの指示で爆弾がつけられてしまう。
一方、須永はその頃探偵の田中(野間口徹)から、重要そうな書類を受け取っていた。
さて、犯人に指示されたアパートの一室で、来栖はやむなく、自分が犯人と名乗り総理と直談判できないのなら今度は夜18時に渋谷を爆破すると声明を動画で発表させられる。当然警察をはじめ世間の人は来栖が爆弾犯だと信じる。
恵比寿の爆破事件で一同に集められた刑事たちにも即座にその情報が入る。刑事の一人が世田志乃夫(西島秀俊)。彼のバディは泉大輝(勝地涼)である。
現総理は「日本を戦争ができる国にする」と公言してはばからない磯山(鶴見慎吾)だ。
一方、須永はその頃再婚すると報告に来た母親(財前直見)とその婚約者と共に話をしていた。母親はとても幸せそうだった。
須永はふと子供時代のことを思い出す。人が変わったように怒鳴りつける父親とそれに怯えていた母親のことを。
別れ際「爆弾予告が出たのだから、今夜は渋谷にはいかないように」と須永は母親に釘をさした。
世田と泉は恵比寿の爆弾事件の聞き込みに歩いている。その時、ちょうど帰宅してきた須永にも出会い世田が質問する。丁度世田と須永とが喋っているときに、須永のスマホに綾乃から電話がかかってくる。綾乃は「今夜渋谷で会えない?」と聞くが、「横浜で仕事がある」と須永はその誘いを断った。
磯山総理はテロリストとはいかなる交渉もしないと言う。犯人の要求はのまない考えだ。
警察は総力を挙げて、渋谷の爆弾を調べた。一方、若者をメインとした多くの人々は爆弾騒ぎを面白がって、渋谷へと足を運ぶ。
警察とやじ馬で、渋谷は騒然としていた。綾乃と真奈美も渋谷駅に来た。その時、横浜に行くと言ったはずの須永の姿を見つける。二人は須永の後を追うことにした。
世田と泉も野次馬の整理に追われている。その途中、世田もまた、須永の姿を見つけた。
世田が須永を追いかけていた18時少し前、突然、人混みの中で爆発音が鳴り響いた。世田は慌てて取り押さえるが、それはクラッカーを大量にならした若者のいたずらだった。しかし、パニックになった人々は、事前に警察が敷いていた立ち入り禁止のテープもやぶってしまい、辺りは騒然としている。やがて、少し落ち着きを取り戻した若者たちにより18時に向けてのカウントダウンが始まった。
カウントダウンから数秒後。
ついに、渋谷駅で大きな爆発が起きた。
辺り一面に爆風が巻き起こり、物が飛び散る。多くの人が被弾した。頭を吹っ飛ばされたり、足や手に破片が突き刺さったり。熱風にあぶられたり。辺りは阿鼻叫喚に包まれる。世田のバディである泉も負傷した。
「サイレント・トーキョー」あらすじ【転】
刑事である世田は、屋上にいた犯人と思わしき男を捕まえたが、彼は偽物だった。
IT社長の須永が犯人ではないかという情報を得た世田だが、実際のところ須永は犯人ではなかった。須永の情報によると、彼の父親こそが真犯人。
そして、犯人から東京タワーの爆破予告が出されたのだった。
世田はしばらくしてたちあがった。ふとビルの上に視線を向けると、そこに犯人らしき男が現場を撮影している姿を見つける。世田は、ビルの中に入り階段を駆け上った。最上階にいたのは爆弾予告ビデオを出した来栖だった。
来栖は泣きながら、これは犯人の指示であり無理やりやらされていること。自分は無実であり、むしろ被害者だと世田に訴えた。そして、一緒に犯罪に巻き込まれている女、山口アイコのことも心配だともいう。
事情聴取ののち、来栖は警察から解放された。
一方、渋谷で被害にあった真奈美と綾乃。真奈美は軽症で軽い手のけがで済んだが、綾乃はかなりの重傷を負っていた。真奈美は思いつめた顔で、須永のマンションに足を運ぶ。
帰宅していた須永は、自宅で録画した爆発の様子を確認していた。
そこに、真奈美がやってきたので迷惑顔で迎え入れた。真奈美は、綾乃が被害にあったのは須永のせいだと糾弾する。自分は出かける用事があるという。居座る真奈美を残して、須永は出ていった。「自分も渋谷にいたが、爆弾から50メートル以上離れていたから安全だった」という言葉を残して。
真奈美は須永の引き出しをあさり、録画された爆発データと、探偵の田中が須永に渡した書類を見つけた。
来栖の事情聴取が終わり出かけようとした世田は、警察署に封筒を持ってきた真奈美と出会う。真奈美は世田に「私は今回の本当の爆弾犯を知っている」と告げた。
須永は喫茶店に入る。
席について「高齢のマスターはどこ?」と須永が聴いた途端、頭に銃口が突き付けられた。
銃口を突き付けてきたのは世田だった。世田は須永を組み伏せて、「この喫茶店のマスターが元自衛官だったことは知っている。お前が犯人だろう。解除コードを教えろ」と迫った。
須永は「真犯人は自分じゃない。真犯人は父親だ」と伝えた。
須永は「母親は今から再婚する。ようやく幸せを掴めそうな母親の邪魔を父にしてほしくない」と伝え、父親の名前を表に出さないことを条件に世田に全てを話すことにした。
須永の父親は自衛隊員として、海外で地雷撤去の仕事をしていた。そこから帰ってきてから人が変わったようになったという。今は家を出ていて長い間あっていない。しかし、先日自分の仕事場の留守番電話に父親から電話が入っており、今日の渋谷の件を教ええてくれたのだという。
世田と須永は、須永の父親の自宅へ踏み込み、家探しをした。そこで、次の爆破場所は東京タワーだと知る。
山口アイコは、テレビを見ていた。
総理は相変わらずテロリストとは交渉しないの一点張り。「あなたのせいで、渋谷で大勢が被害にあった」と記者に糾弾されても「ここでテロリストと交渉すれば、被害はもっと大きくなる」と言い捨てる。
犯人から再び犯行声明が発表される。
次は東京タワーを爆破するというものだった。
※次のページはあらすじの「結」となります。ネタバレとなりますのでご了承ください。
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