「キング・オブ・シーヴズ」あらすじ【起】
ブライアンの妻が亡くなった。
ブライアンは、長年ご無沙汰していた窃盗団の仲間たち、そして若い男(バジル)と共に宝石店の窃盗をしようという思いになる。
ブライアンは妻とデートをし、楽しい時間を過ごしていた。遠い昔の窃盗歴を懐かしそうに語る。
ブライアンの妻が亡くなった。
その葬儀には多くの弔問客がいた。その中に、昔の窃盗仲間であるテリー・ダニー・ケリーが居た。
三人は昔話に花を咲かせる。
また、ケリーの口から、「ロンドンの宝飾店街であるハットンガーデンの窃盗をするなら今がねらい目」という話も出る。が、そこでの宝石窃盗について、ブライアンは興味を持たなかった。
しかし、後日ブライアンが独り淋しく妻の思い出の漂う家で過ごしているときに、バジルという青年がやってきた。
バジルは亡き妻の知り合いで、葬儀に出席しており、ハットンガーデンの宝石窃盗の話を耳にしていた。
バジルは、ブライアンに「ハットンガーデンのとある宝石店のカギを持っている」という話をする。しかも、仕事柄ケーブル通信の扱いにもたけているという。
ブライアンとバジルは、宝石店の下見をした。
「キング・オブ・シーヴズ」あらすじ【承】
おじいさんたちの窃盗団チームが結成された。
唯一の若手はバジルだけ。
準備を重ねて銀行に乗り込んだが、1日目は不具合が出て途中で帰ることになる。
ブライアンは、窃盗団チームの結成を始める。
メンバーは、テリー、ケニー、ダニー、そして、カールだった。
ブライアンはメンバーを集め、バジルを紹介する。メンバーは若い男を仲間にするのに不服だったが、結局仲間になることが決まった。
昔なじみのおじいさんたちは、糖尿病でどんな薬を飲んでいるのかなどの話で盛り上がりつつ、準備を開始した。
ブライアンとバジルは直接現地に乗り込んだ。バジルは、アラーム音を消す方法も心得ていた。
他のメンバーもそれぞれできることを準備する。
決行の日は、銀行が連休の時を狙った。
1日目。ケニーは向かいのビルから監視する役。
他のメンバーで銀行の地下へと乗り込んだ。手順通りに進んだものの、警報を全て消すことができず、しかも見張りのケニーは耳が遠いうえに、転寝をしていたため気付くのが遅れた。
監視の車が来たものの、結局乗り込まれることはなかった。
しかし、肝心の金庫室へ向けて穴を掘るための機械が、途中で壊れてしまう。
しかも、ブライアンとダニーはイライラを募らせ喧嘩を始める始末だ。
1日目の作業は途中で終わり皆はいったん引き上げることにする。
あらすじ【転】
ケニーが勝手にビリーを引き入れたことに腹を立てたブライアンは計画から抜ける。
二日目は、カールも抜け出してしまった。
残りのメンバーで、窃盗は無事成功。
しかし、疑心暗鬼になったメンバーは各自の分け前について大いにもめる。
引き上げた皆は、翌日の準備をしていた。
ブライアンがケニーの家でシャワーを浴びていると知らない男がやってきた。
彼は、ビリーと言い盗品のうちの宝石類を足がつかないようにさばいてくれるというのだ。
勝手に仲間を増やしたことに、ブライアンは腹を立てて「この計画から降りる」といって離脱した。
壊れた機械を買いに出かけていたテリーとダニーはブライアンの離脱を聞いても計画は続けるという。
ブライアンとバジルはカフェで話をする。ブライアンはバジルに、良い宝石と悪い宝石の見分け方を伝授した。そして、自分にも分け前をくれることを前提に「お宝が入っているので、必ずあけるべきオススメ金庫」の番号も教える。
そのせいで、バジルの到着が少し遅れた。その間に怖気づいたカールは計画に参加せず、帰宅してしまった。
テリー・ダニー・ケリー・バジルの四人で金庫室をこじあけ、中にある現金・宝石・金などを根こそぎ袋に詰める。そうして、無事盗みは成功した。バジルはほかのメンバーにばれないように、こっそり高価な宝石を靴下の中に隠したのだった。
あらすじ【結】
警察は、防犯カメラの映像などをたどり、犯人の情報にたどり着く。
金塊をとかそうとしていたテリーとダニーとケニー。そして、自宅にいたブライアン。
それから、カールとビリーも逮捕した。
バジルだけは無事逃げていていまだに捕まっていない。
捕まった彼らは、もう、憎みあうこともなくむしいろ楽しそうに軽口を叩きながらスーツに着替え裁判に向かうのだった。
ブライアンは電車に乗って郊外へ行く。
ハットンガーデンの盗品事件のことはあっという間にニュースになり、警察も全力を挙げて犯人を捜した。
バジルは、盗品を分けているときに老人たちにバカにされ、分け前がたったの少ししかもらえなかったことに腹を立て、ブライアンの元に出向いていた。
ブライアンは、取り分を取ったら海外に逃亡することをバジルに進める。
ブライアンはロンドンに戻って、他のメンバーを集め取り分についての話をした。
しかし、ケニーたちは「バジルは相応のものを取っていった」とブライアンに伝える。ブライアンにはどちらが嘘をついているかわからなかった。
バジルは一人そっと海外へと逃亡する。
その頃、警察は、監視カメラの映像からダニーやテリーを割り出していた。車に盗聴器をしかけ、他のメンバーのこともあぶりだしていた。ケニーはビリーにもダニーにもそれぞれ別の調子のよいことをいうが、二枚舌であることはダニーはお見通しだった。
テリーは子供が留守な時に家の中で金を溶かそうと画策しダニーとテリーを集めた。
ブライアンも誘われたが、そこには出向かなかった。
警察は秘密裏に、テリーの家を囲み、タイミングを見計らって三人を取り押さえた。同時に、自宅にいたブライアンも捕まった。
その後、カール、ビリーも捕まった。
バジルだけは足がつかないまま、一人逃げおおせている。
やがて、裁判の日が来た。ブライアンたちはスーツに着替える。
もう、過去のわだかまりもなくなったようだった。老人たちは軽口を叩きながら、楽しそうともいえる表情で、裁判所へと歩いていくのだった。
「キング・オブ・シーヴズ」感想
まあ、実話なのでかっこよく終わるわけにはいかなかったのでしょう。
ブライアンが早々に離脱したのは唖然としました。
もうちょっと、ハリウッドチックなド派手な展開や、痛快なシナリオを期待していたのですが、それは私の欲張りすぎですね。
それでも、英国の名優たちが揃って、過去を懐かしみ、皮肉を言いながらも互いに協力して盗みを働いてく姿は見ごたえがありました。
ストーリーそのものよりも、名だたる英国名優たちのやり取り、言葉の応酬、表情、仕草などを堪能する作品。
また、おじいさまたちの手に掛かれば、ひたすら、子ども扱いされる(ずっと、sonって言われてた)チャーリー・コックスが可愛くて愉快です。
そして、ちらっと一瞬映った皆様の若かりし頃の姿がもう、ため息ものでした。
本当に一瞬なので、見逃さないようにしてくださいね。
なお、年配の俳優たちによる痛快アクションが見たい方は、ブルース・ウィリス大活躍のこちらの映画をオススメします。
密かに私は「RED」的な爽快感を期待していました(笑)
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